2017年8月18日金曜日

乱に及ばす

 ジャイアンツの山口投手が、酒に酔って、病院の警備員を怪我させ、病院の設備を壊した。そのことによって、ジャイアンツは、今シーズン出場停止、罰金、減俸などを決めたそうである。
 
 ぼくは、酒が飲めないので、人生の半分を損しているね、と言う人がいる。たしかにそうなんだろうと思うけど、お酒で失敗したニュースを見ると、飲めないことも、まあ有りだと思う。

 孔子は「ただ酒は量無し。乱におよばず」(『論語』郷党)といって、結構な酒飲みだったようである。聖人君子にして、このようであるから、中国はお酒には寛大かもしれない。酒乱は『霊枢』論勇篇では「酒悖」というし、倉公の診藉にも、病因が「酒に酔って道路に寝た」からというのもあるから、昔から、大トラはいたのである。

 お酒の過飲が、健康を損なうのは、自分で解っていると思うけど、正常な判断ができずに一生を棒に振るかも知れない事件を起こすのは、自分が解っていないだけに後悔は強いかも。

『素問』上古天真論篇は養生を述べるが、ポイントは節度である。節度ある飲食、規則的な生活。そういうことが、理想の養生なのだという。それが中々守れないから、上級の養生なのでしょう。

 


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