2014年2月17日月曜日

2年経っての方向性

 鶯谷書院の活動も2年を経過し、さまざまな成果が上がってきています。

 校正作業では、昨年に『千金方』、もうすぐ『千金翼方』が完成します。両書は、養生学の古典と称しうるものですし、鍼灸学の『内経』『難経』以来の古典でもあります。いままで、遠い存在でしたが、このたびの校正作業によって、だいぶ身近になりました。ここから、大学教科書としては「養生学」のデザインがみえてきました。

 つづいては、江戸時代の鍼灸文献の入力校正を視野にいれています。この作業が進むと、現代の鍼灸学は確実にステップアップするはずです。先人のすぐれた鍼灸術を開拓し、発掘するわけですから、じつに楽しみになってきます。この作業が一段落するころに、大学教科書として「江戸鍼灸学」ができあがっていることを目指します。

 あたらしい「内経学」を模索していると、「経脈学」が不備であることがわかりました。「経穴学」は、歴代文献があったり、整理しやすいこともあって、だいぶ進展していますが、「経脈学」はあまり研究されていません。そこで、大学教科書として「経脈学」を、模索することにしました。

 2年間の作業や勉強会をへて、「養生学」「江戸鍼灸学」「経脈学」を、当面の目標としたいと思います。興味ある方は、勉強会に参加するか、メールでも質問・意見をおよせください。
                                                   (2014/02/17)