2023年3月27日月曜日

大観荘

 3月26日、松島大観荘で、「八木下勝之助の人物像・治療」と題して講演してきました。参加者は200名くらいでしょうか。大変ながめの良いjホテルで、主催者の心意気が込められいます。こうして大勢の方が集まるのは、数年ぶりではないでしょうか。直接にご挨拶ができるのはなによりです。生存を喜び、健勝を喜びといったところでしょうか。小田原の大先生も、福岡の大先生も、ご夫人同伴で参加なさっていました。両夫人には、2007年の札幌の学術大会にお会いしていますから、実に16年ぶりでした。中堅どころの先生方ともお話できて、実に有意義な経験をいたしました。

 前日に、雄島を散策しました。奥の細道に「雄島が磯は地つづきて海に出でたる島なり」という書き出しで紹介される霊場です。20年間、この小さな島を出ないで修行した僧もいたといいます。中学生以来ですから、実に50年ぶりです。小学生の時は、遊び場でした。

 

2023年3月24日金曜日

沼田

  

 今住んでいるのは、昔は腰までつかる泥田で、それを埋め立てて、住宅地にしているところです。

 右の写真が、まさにその泥田です。池の水を抜くというテレビ番組があり、腰までつかると動けないらしいですが、写真の女性は、にこにこしながら、田植えしています。

 水を抜けば、水がなくなる田んぼを乾田といい、水を抜いても水が残るのを湿田というらしい。湿田のことを、泥田といい、沼田というのではないでしょうか。

 背丈以上も埋まる田んぼでは、足にかんじきのようなものを付けるとのこと。

 辛気なのに、ニコッとしている農家さん。印象的でした。


2023年3月21日火曜日

お辞儀

  ご挨拶をするときに、上半身を折り曲げる礼をお辞儀といいます。最敬礼、敬礼、会釈とあります。

 天皇陛下は、神様の前では、オーバーに言えば、腰を直角に曲げて最敬礼し、人に対しては会釈する。この2種類のお辞儀しかないようです。むやみやたらに、お辞儀しないのでしょう。その会釈は、ちょっとあごを引くだけで、頭も、上半身も傾けないようです。あまりペコペコするようじゃ、重々しさが無いですから。

 その会釈をマスターしようと思い、だいぶ前から、道をゆずる、席をゆずる、配り物はもらうという行動をしています。そのとき感謝の表情をあらわしますので、そこでちょっとあごをひいて会釈します。こうしたこざかしいことで、あごをひく会釈を自然にできるようになりました。

 配り物とは、テッシュだったり、美容院のチラシだったり、コンタクト屋さんのチラシだったり、もらってあげると感謝されます。


間中喜雄揮毫

 右の「岡部素道」は、間中喜雄先生の揮毫である。書風は、白隠禅師の影響を受けている。画風もそうである。余程、傾倒していたものと思われます。

 医道の日本社主催の間中賞は、間中先生の色紙が副賞です。この賞は、今はありません。白隠禅師の影響だと知らないそのころは、駄作だと思っていますが、今となっては妙作ということができます。

 この本は、岡部先生の「折々の記」(その二)と、岡部先生追悼文集である。風格のある体裁で、もう、このような本は出版されないでしょう。

 書名は『岡部素道先生追悼』というもので、非売品です。古書市場にはときおり出回ります。

2023年3月18日土曜日

東福寺展

 

 東京国立博物館の東福寺展に行ってきました。

 この手は約2メートル。元は15メートルの釈迦如来坐像のもので、本体は火事で焼失しましたが、手だけ残ったというものです。圧倒的な大きさで、今回の展示物の中でピカ一でした。

 よくみると、親指のところに水かきがあります。他のゆびにもあるのですが、如来さまには、おおくの人を救うという意味をこめて水かきがあるそうです。

 生命線は短く、中国式の手相学の影響をうけていないようです。

 写真でもわかりますが、圧倒感は現物をみないとね。

2023年3月15日水曜日

天回医簡とどく

  中国医学古典の最古と思われるのが『内経』。今に伝えられていますので「伝存文献」といいます。時間の推移とともに、誰かしらの思い入れが介入して、ゆがめられている可能性があります。

 それに対して、古い時代の陵墓などから出てくるのを「出土文献」といいます。素のままの文献ですから、ゆがめられを怪しむことなく読むことができます。

 写真は、馬王堆医書、張家山医書に次ぐ、天回医書の写真・翻字です。全貌を見ることができるのは、これが最初です。A3版より少し小さいぐらいで、圧倒的な風貌をしています。

 『内経』より古いものです。丸山先生も島田先生も見ることができない資料が、目の前にあるのです。めくるのが楽しみです。



陳建一さん死去

  昨日、中国料理の陳建一さんが亡くなった。昭和31年生まれなので、同じ年齢。早生まれだから、学年は一つ上。料理の鉄人というテレビ番組で有名になる。息子さんの建太郎が後を継いで、ときおりテレビでみかけます。

 50年前では、高校行かなければ、就職するか、専門学校に行き、美容師、理容師、調理師になるのが道でした。鍼灸師も同じかもしれません。鍼灸学校の中に、高卒の資格をとるコースもあったようです。つまりは、仕事としては、下のほうに思われていたのです。手に職をつけるといって、頭は要らないと思われていたのでしょう。

 今では、調理師や美容師は、世間の評価は高くなっていますが、鍼灸師はさほど高くなっていません。テレビの影響で、調理に知性が、美容に美的センスが必要であることが明らかになったためかも知れません。NHKで、なんどか鍼灸をとりあげてくれているようですが、一石を投じても波が立たないのは、なにがどうなっているのでしょうか。

2023年3月10日金曜日

ごっしゃぐ・まで・ふだ

  ふと「ごっしゃぐ」という方言が、浮かんできました。怒ることです。怒られることは「ごしゃがれる」といいます。父方の祖父は、みる毎に「くさま~」(貴様)といって怒っていました。語源はわかりません。

 ついでに「まで」を思い出しました。丁寧なことです。「ま丁寧」の略だとおもいます。「までに塗る」「までに作る」と使います。

 ついでに「ふだ」まで思い出しました。多いことです。「ふんだん」の略だと思います。「髪の毛がふだ」と使います。