2019年12月30日月曜日

芭蕉丸

 12月28日は、塩竃から、松尾芭蕉とおなじく、芭蕉丸という船で松島に向かいました。定番の観光ルートで、きっと芭蕉も、この島、あの島もみて、感動したんだろうねえ。いつかは、芭蕉のルートを、と思っていたので、念願かないました。

 左下の塩竃から、左中の松島まで、40分の遊覧船でした。珍しいかたちの島がたくさんあって、芭蕉気分を、堪能しました。

2019年12月29日日曜日

塩竃神社七曲坂

 母の墓参の帰りに、奥州一宮の塩竃神社にお参りしてきました。参詣には3つのルートがあるのですが、今回は、上りは裏坂、下りは七曲坂にしました。写真は、七曲坂です。創建当時の古坂とのこと。山城の登城道のようです。足元が怪しいこの道を、お神輿を担いで登ったのですから、担ぎ手の必死の形相が目に浮かびます。




 現在は、お神輿は表坂の202段を上り下りします。これまた必死。帆手祭(ほてまつり)とて、3月10日に見る事ができます。西日本のお祭りを陽とすれば、こちらは耐えに耐え、忍びに忍び、まるっきりの陰(YouTubeで、動画を見る事ができます)。

 裏坂というのは女坂ともいわれ、歴史的には七曲坂の次の坂でしょうが、稲井石が敷き詰められた立派なものです。最初は、202段の表坂ばかり上ってましたが、今回は裏坂にほれてしまいました。個人的には、朱印を集めるよりは、参道を踏破するのがたのしみです。

 神社は初詣の準備でなんとなくせわしない空気でした。


2019年12月24日火曜日

江戸文献データ販売

 鶯谷書院活動の一環として、校正作業を続けてまいりましたが、この度、江戸時代の文献のデータがまとまりましたので、販売することができるようになりました。ホームページの「CDの申し込み」欄から申し込んでください。

 入力、校正と、何度も目を通してみましたが、江戸時代の文献はなんとも面白い。各人各様、個性豊かです。それが、データで簡単に読めるのですから、30年前、いや10年前と比べても、隔世の感があります。

 江戸時代の鍼灸の研究が必要だとさけばれて久しいのですが、ほんの数人が奮闘しているきりで、遅々として進まないのが現状です。いつになったら、日本人が目を覚ますのかなあ。

 そんなことを考えて、一石を投じている次第であります。

2019年12月20日金曜日

町中華

 中華料理店を分類してみると、

 ①野菜炒めや、ラーメン、餃子などを出す町中華
 ②ちょっと高級な酢豚とか八宝菜とか、高めの餃子を出すのが、中華料理店
 ③大手のホテルに出展し、フカヒレだとか、北京ダックだとかを出す本格中華
 ④さらに、中国人が経営する、安価でメニューが豊富な家庭中華

 どれも個性があって、よろしい。けど、①の町中華はだいぶ減りつつあるようです。
 だが、上中里駅近くの百亀楼は、近くの工場ではたらく人が来るせいか、安くて、盛りがよく、ときどき訪れます。いつも、タンメンを頼みます。山盛りの野菜が載り、餃子2個もおまけについて、食べきれますようにと祈りながらたべています。食べられなかったときに、老いを覚悟する予定。若い女性もときどき来て、けなげに完食していきます。たのもしい。鶯谷の岳陽は、上野郵便局の職員ご用達。また、出前もやってくれるので、いまや貴重な存在。

 どちらも昭和の香り。あちこちに町中華がまだ残っているのでしょうね。蔭ながら応援しています。

 
 
 


2019年12月18日水曜日

九鍼十二原篇

『霊枢』の九鍼十二原篇は、兵家思想の影響が強いので、読み手に兵家思想の下地がなければ、真意はわからないでしょう。

 東洋学術出版社の訳などは、気持ち悪いほど的をはずしています。古典がいかようにでも解釈できる、その悪い面が出ています。

 善が書いてある『論語』は、善なる人が読まなければ、真意がわからないのと同じです。

 漢文が読めれば『霊枢』が読めるわけではなく、鍼灸の臨床をしていれば、『霊枢』が読めるわけではなく、それぞれの篇の思想を踏まえない限りは、奥には入り込めないでしょう。

 ピアニストの千住真理子さんが、ストラディバリのデュランティという名器を入手したときのコメント。

「とても手ごわい相手で、小手先のテクニックなど通用せず、これは自分を根本から変えないと弾きこなすことができないと思いました」

「生活のすべてを変えたため、どんどんストイックになり、趣味や遊びや余計なことは全部すてました。すべてはいい音楽を奏でるため、自分が納得のいく演奏をするためです」

 同じように、古典の奥域に入るためには、土台からのしきり直しが必要なのだとつくづく思いました。

2019年12月13日金曜日

伊藤仁斎「童子問」

 原書で読んだわけではないのですが(伊藤道治さんの現代語訳)、伊藤仁斎の『童子問』、なかなかです。

 おだやかで情に厚く、悠揚迫らず、正しい心のものでなければ、『論語』のはかりしれないすぐれた点を理解しつくすことはできない。性格がかたよって発達し、めずらしいことを好み、高級らしいことに熱心になる者では理解できるものではない。

 善者は善を見、悪者は悪を見るというように、善なる『論語』は、善なる心が備わらなければ理解できないことをいう。

 こう言い切る仁斎に、ほれぼれします。しばらく、個人的には、『童子問』ブームとなるでしょう。

フィンランドの新首相

 フィンランドの次期首相に34歳のサンナ・マリンさんに決定。『論語』雍也篇を想起しました。

 魯の家老の季康子が、孔子に、弟子の政治的資質について質問した下りです。

 仲弓は果敢です。他に何も必要だろうか
 子路は敏達です。他に何か必要だろうか
 冉求は多芸です。他に何か必要だろうか
 
 孔子は、上のように答えたのですが、マリンさんに通じるところがあると思います。首相になるためにはいろいな能力が必要なのでしょうけど、一定の経験があって、やる気があれば、それで十分、としたフィンランド国民の気質が、孔子によく似ている。

 日本はといえば、あれこれ欲張る傾向にあるので、判断がぐずついて、後手に回ることが多く、迷いがおおく、敏速さが足りません。

 とりあえず、一定の能力があれば、やってみる。行動力、これが孔子の核心かもしれません。『論語』読み直し確定!

2019年12月9日月曜日

学生服

 今から50年前、中学生の時の学生服といえば「カンコウ学生服」(今でもこのメーカーあるようです)。一昨日の折り込みに、学生服の広告が入っていて、1着3万円前後。高価なのには驚きました。1着で3年間着ると思えば、安いのでしょうが。高校は私立だったので制服でしたがが、一部の公立では自由だったようです。

 個人的な感想をいえば、 ①制服の期間は決められていて、切り替え時の前後は、暑くても着なくてはならない、寒くなっても着ることができない、不自由さがありました。 ②(今はどうかわかりませんが)あまり洗濯しないので、わりと不潔。 ③今は、安価な衣服が、入手しやすいので、不自由な制服にこだわらなくても良いと思う。

  お仕着せ(上から一方的にあてがわれたもの)に不満を言わないのは、日本人だけなのでしょうか。そういう人種もいるとしても、そうでない人種がいても良いと思うのですが、近頃はいなくなったようで、波風たたず。個人的には、波風たたず派なので、なんともいえないのですが。そんな意味でも、江戸時代に、朱子学を批判して、古学を提唱した伊藤仁斎先生に強くあこがれるのであります。

2019年12月6日金曜日

すき焼き鍋


 嫁の両親はすき焼きが好きで、写真のすき焼き鍋は、その愛用品。鍋はあるけど、我が家ですき焼きをすることはないので、宝のもちぐされになってました。

 この度、閃いて、栗を焼いてみました。ごく弱火で、じっくり加熱してみました。厚手の鍋なので、ちょうど良かったようで、おいしく、ほっくりと焼き上がりました。