2012年2月11日土曜日

本の引っ越し

かつて、東洋鍼灸専門学校に古典研究部をつくるべく、宮川が下準備していましたが、結局は同校を辞職することになって、計画は潰えてしまいました。その下準備のための図書、個人蔵のほか、日本内経医学会蔵本が、ながらく同校の倉庫に預かってもらってましたが、本日、鶯谷書院に無事、引っ越し完了しました。
 東鍼の鍵の開け閉めをしてくれた荒川先生、ほか12名の有志のお力のたまものです。この場をかりて御礼申し上げます。壁の両脇の本棚にたくさん本が並んでいる姿は、壮観です。これで、ようやっと下地ができたかと思います。
 あとは、みなさんのお気持ち次第です。資料と場所ならできるだけご協力いたします。頭の中はご自分で耕して下さい。

2012年2月2日木曜日

丹塾古典部(4)

丹塾古典部の第一部、古代文化の基礎知識。1月22日の覚え書き。「職官」を読む。
 資料としては『康煕字典』編集に携わった人の地位と氏名の一覧表。『康煕字典』は張玉書の編とはいわれているが、ご本人は文部大臣みたいな人で、もちろん自ら担当してはいない。総監督というところ。実際は、28名に渡る担当者が行った。おおよその所属が翰林院で、皇帝の詔や令の草案を作る仕事で、文学にもっとも長けている軍団である。張玉書さんがそんなに偉いとは。
 『医心方』を編纂したのが「従五位下行鍼博士兼丹波介」の丹波康頼であるが、「行鍼博士」という意味が長い間わからなかったが、今回判明。「従五位下」と「鍼博士」の地位で、従五位が鍼博士より高い位の場合は、職官の上に「行」をつけるのだそうで、その反対は「守」をつけるのだそうである。これで一件落着。
 小さい謎が解けるのって、幸せです。