2017年6月1日木曜日

あるインド料理人の文章

 あるインド料理人(日本人)の文章を引用します。われら鍼灸人も、これぐらいの覚悟がほしいものだ。他のジャンルの人は、このようにしてはい上がっているんだな、ととても感心しました。

「インド料理人を志す者にとって、現地を食べ歩くことは最善の修行法である」というのは日本のインド料理創生期を生きた大先輩の言葉。それに倣って僕も現地の味を何度も体験に行きました。旅というと楽しく聞こえますが、僕の場合は一食もムダにしないためのストイックな努力を重ねる地味な修行、戦いのようです。
 カリーがおいしくなかったとか期待はずれだとか、そんなものは序の口。何より辛いのが、腹を壊したときの敗北感です。カリーで腹を壊すと、匂いすら嫌になります。不断あんなに食べてるのが信じられないくらい。インドって、空気がカリーの匂いなんです。カリー味の食べ物しかない。カリー天国が途端にカリー地獄にみえてきます。本来、それを望んで来たのにと思いながらも外にも出られず、ベットに仰向けになり、回るファンを虚ろな目で見上げながら圧倒的な敗北感に浸ることになります。何か胃に入れて元気にならないと・・・。


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