11月18日の杉山遺徳顕彰会の講演は「灸頭鍼について」です。前半歴史、後半実技。前半の歴史では、灸頭鍼の祖先と思われる「温鍼」の古典記載を検討しました。
「温鍼」の初出は王綸(15--16世紀)『明医雑著』で、中国の南方で行われている、効果的な方法だが、俗法であると紹介されています。
香白芷を使うとあったので、最初は、もぐさに香白芷をまぜて燃焼させるのかと思い、やってみましたが、驚くような効果、変化はありませんでした。
よく見たら「餅」に作れとありました。どのように餅に作るか、それをどのように鍼にからめるのか、わかりませんでしたが、他の古典から「餅にする」という記載を調べると、唾、蜂蜜、小麦粉などを混ぜて作るとありました。
作った餅であれこれ思案した結果、これを台座にした隔物灸にしてみました。したら、なかなか良いのです。これだけだったら各物灸ですが、鍼を横刺して、その刺鍼部に隔物灸をすれば、温鍼法となるわけです。温鍼法が数百年ぶりに復活したのです。
①温熱効果
②白芷の薬効(散寒止痛)
③鍼体を温めることにより、皮膚内部への温熱効果
以上の3点が期待できます。と書いても、具体的にどうするのか、どういう味わいなのか、体験してみなければわかりませんが。また、機会があったら、披露します。
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