まえに、岡田耕造『お血という病気』から、中国南方と日本とは、気候が似ていて、お血を形成しやすいという説を紹介しました。岡田がいうお血は、血流が悪いことをいいます。鍼灸では、それを気のめぐりが悪いともいいます。
一昨日は、3年目の、ジャパンセミナーでした。外国の方が日本の鍼灸を学びに来日します。今回は、20人の参加です。1週間ほどの旅程のようです。1週間治療を休むことによる減収と、参加費を払う出費を考えれば、数十万円をかけて日本の鍼灸を学びにきているのです、と主催者の田中さん。毎回参加する方もいます。
日本では、国内の研修会にも参加しない、ましてや海外の研修会にも参加しない人が多い中、なんと熱心な方々でしょう。頭がさがります。その行動力に「隔ての無さ」「謙虚さ」を感じます。さらにいっそう頭が下がります。
ところで、その数人を腹診して思うのですが、ほぼ平腹(健康的)なのです。今までの経験でいえば、日本人はほぼ病腹(病気を持っている)なのです。見た目が健康だとしても、病腹なのです。
このちがいは、①岡田がいうように、お血し易い体質だから、②日本人が「隔てありすぎ」て、体が窮屈になっているから、と考えました。老子は、控えめ(謙)、出ししぶり(嗇)、あえて先頭に立たない、という「三宝」を提唱しましたが、さもなんと思ったセミナーでした。
セミナーは、9時~5時で、やる方はしんどいのですが、得るものがあれば、報われます。今回は、「三宝」をよく理解できたことが、収穫でした。体にも出るのでした。
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