全米テニスで、大坂さんが優勝しましたけど、ぼくは、対戦相手のセリーナの激高が、印象的でした。コーチにアドバイスを受けた、だからペナルティーだと審判。受けていないいとセリーナ。審判との言い合いになり、興奮してラケットをたたきつけて、さらには侮蔑的発言をしたらしい。
この一連のことがマイナスになり、墓穴となり、敗戦したのだとおもう。もしプラスになれば、結果はどうなったか。あんなに易々と負けなかったと思う。
プロボクシングの誰かがいってましたけど、「強い者が勝つのがアマで、勝った者が強いのがプロ」と。プロの世界は、勝機は紙一重のところに存在するものらしい。
弁証論治どおりに治るなら誰も苦労しないが、そうもいかないから紙一重のところに勝機をみつけるしかない。そのところを、九針十二原篇は「粗は関を守り、上は機を守る」というのでしょう。粗工は、弓を引くことだけに留意するが、上工は、勝機を得ることに注意する。
関は弓を引くことで、弓を引いて相手を倒そうとすることだけしか考えていない。これがアマ。上工は、相手を倒すも倒さぬも、戦いに勝つことだけしか考えていない。これがプロなのだと思う。
サッカーでいえば、ゴールを奪おうと攻撃しか考えないのが、粗工で。攻守両面に気を配り、勝つことに徹しているのが、上工。
たとえば、腰痛。粗工は、直そうとやっきになるが、上工は、腰痛の原因を考え、治療するかしないかを決め、治療するならどういう作戦が必要なのか考える。治療してはいけない腰痛を治療しないことも、治療して直すことも、さらには養生指導することも、勝機をえることなのである。
九針十二原篇は、手練れの作品、としか言いようがない。
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