先週なにげに聞いてたラジオで、金沢の殿様が参勤交代するときは、総勢4000人だったそうです。先頭が出発して、最後尾が金沢を出るのが2日後なのだそうです。4000人の人が団体旅行するのですから、宿場町は相当潤ったのでしょう。宿場町に必ずある、味噌屋、しょう油屋、日本酒醸造元は、参勤交代で大分潤ったのでしょう。大名によっては、(毒殺をおそれて)食べ物、飲み物、食器までを持ち運ぶ人もいて、すごい人は日常使っているものまで運ぶのだそうです。公費の無駄遣いなのですが、宿場町は潤ったのでしょうから、絶対悪とはいえません。
徳川吉宗が日光社参したときは、総勢13万人だっだそうです。公費の無駄遣いも桁はずれです。先日問題になった、議員さんの欧州視察旅行は、参勤交代の名残かも知れませんが、お酒を飲んだ、土産物を買ったというようなのは、かわいいものです。
*『論語』に出てくる「千乗の国」というのは、一乗は戦車一台(兵士が100人くらい付く)のことで、千台の戦車を用意できる国、つまり諸侯を指す。君主は万乗で、家老は百乗。家老の場合は「百乗の家」という。軍隊ではないけれど、13万人を連れた吉宗は、古代中国では諸侯ぐらいか。
*10月の日曜講座で読んだ、『論語』顔淵篇の「邦に在りても達し、家に在りても達す」というのは、諸侯の国でも名が知れ渡り、家老の知行地内でも名が知れ渡る、という意味。この家は、個人の家ではない。
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