2019年5月20日月曜日

池田知久『老子』その2

 現代語訳、読み下し、原文とあるのは、まあ標準装備なのだけど、各章に解説がついているのが、なかなか良いです。
 
 解説が充実しているのは、浅野裕一『孫子』(講談社文庫)で、将来的には、『内経』にもこのような解説充実の注釈書がほしいものである。

蜂谷邦夫『老子』(岩波文庫)は、語句の校勘と解説が充実していて、それも面白い。
 
 池田と蜂谷をくらべてみるのもおもしろい。
【第77章】
 蜂谷:天之道は日月星辰の運行など、自然の摂理のこと。
 池田:天の道が自然界の法則を指し、・・・というわけではない。

 先行する蜂谷を、池田が批判している箇所が他にもあって、なかなか面白い。それができるのは、古い『老子』が出土して、解釈の選択枝がふえて、より正しい解釈ができるようになったからである。

 『老子』でいえば、根本的なところ(道の哲学)の解釈次第で、原文の理解に相当に差がでるようです。医学的古典も根本を掘り下げないと、枝葉末節を追うばかりではいけないでしょう。

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