2017年5月20日土曜日

養生の実践

 毎年この時期は、東京衛生学園臨床専攻科2年生に対し、午前の2コマ、『内経』をテーマにした講義をしていて、本日で終わりました。
 
 生徒は、おおむね、体調不良です。眠い、疲れている、肩が凝っている、腰が痛い。体調不良のまま、学習しようとしているので、成果はあがらないと思います。体調不良で試合に臨むのですから、負けるのは見えています。授業に出ることに、真剣さが足りないのでしょう。(学生時代をふり返ってみても、自分もそうだったから、人のことはいえないのですが。)

『素問』上古天真論篇は、治療家に向けて発信した養生篇で、「治療家は天寿を全うする聖人たれ」と述べています。こころとからだが健康であって、はじめて十全の治療ができるのだ、と。

 健康をテーマにしている学校の生徒が、不健康なのです。よく考えたら、これは問題です(よく考えなくても)。養成段階できちんと教育指導しなければならない、最も重要な事項だろうと確信した次第です。伝統鍼灸大学では、「養生の実戦」という教科を置き、必須科目で、毎日1コマ必要だと思いました。「どのようなことを実戦するのか」。考えるだけでも、わくわくします。


0 件のコメント:

コメントを投稿