2017年1月6日金曜日

八木下モデル

 新聞に、阪急所属のダリル・スペンサーという選手が、88才で亡くなったと報じてあった。活躍したのは、昭和40年ころで、野球と言えば巨人という時代で、野球ずきな大人でなければ、知らないと思われます。

 その記事には、「精密な頭脳があり、投手の細かな癖を見抜いて球種をあてた」。「それをノートに記録し、てナインに与え」、「阪急はやがて黄金時代へ」入ったとありました。

 さらに、「それは他球団にも流出し、一球ごとに頭を使い、策をめぐらす細かな野球に変わっていった。日本の野球を変えたという意味で、その功績は計り知れない。」と。

 昭和40年ころに、スペンサー選手によって、経験的に振っていたバットから、理性をともなったバットに変わったのである。スペンサーモデルといおうか。

 近年でいえば、イチロー選手。意識を高くもつことで、記録的な業績を積み重ねている。選手寿命もながいし。イチローモデルが定着すれば、よい選手がたくさん出てくるのでしょう。

 鍼灸でいえば、八木下勝之助モデルがあります。そこから経絡治療が発展しました。経絡治療は治療モデルとして発展していますが、八木下のたましい受け継がれているでしょうか。

 八木下は、鍼灸治療で口に糊してはならないと雑貨商を営んでいたといいます。無心の鍼灸治療を、八木下は目指したのである。無心が下地にあっての経絡治療なのである。

 営利心が生まれたときに、純真さが失われ、功利心が生まれたときに、純粋さが消えてしまうのだと思う。それでは、眞の治療にならない。この八木下の精神は、『意仲玄奥』の精神と、全く同じなのです。

 日本鍼灸のたましいがここに在るのだと、年の初めに確信しました。

 


 


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