アメリカ、カナダ、オーストラリア、インドネシア、ブラジル、スイスから、30名の参加でした。
今年も、日本鍼灸の触診を広めてきました。「頭のてっぺんから、つま先まで、全身を、なでたり、つねったり、叩いたりする」我流ですから、日本代表とはいえませんが。
扁鵲は全国を巡って治療したお医者さん(偏歴医)です。地方には方言があり、言葉が通じなくて、細かに問診ができなかったと思われます。故に脈診に長じたのだと思います。
しかし、脈診だけで、すべてがわかるのでしょうか。
『史記』扁鵲伝に「病は、大表に在り」という語があります。前後の文脈からすれば、大表とは、体表だけでなく、その人がもつ気配、人間関係、さらには噂もふくめて言っている。であるから、扁鵲が脈診の大家とはいわれるけど、触診もすぐれ、情報収集能力も長けて、それを整理する能力も優れていたのだと考えられる。安直に、脈診の先生と、断じてはならない。
現代風にいえば、既往歴、家族歴、生活習慣、職場環境などを総合的に言うのだと思います。と考えると、扁鵲は特別なお医者さんではなく、ごく当たり前のお医者さんだといえるでしょう。
今回は、何人かの外人をモデルを診察しました。また何人かを細切れに触診しましたが、今まで触ったことがないような人が何人かいました。日本人だけを触って触診学を作ったのでは、ローカルなんだと思った次第。
それと、通訳の方がいるとはいえ、問診は細かにできるわけではないので、病気の情報は無いにひとしく、やはり触ってみなければわからない。むしろ、触るとよくわかるという印象を強くしました。
その触り方も、日本人限定の通りいっぺんではなく、十通りくらいの触診法を駆使しなければならないな、と強く思いました。
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