小高修司著の『唐代文人疾病攷』が出版されました。知泉書館、4320円。印刷は400部だそうですから、欲しいヒトは早めに手にいれましょう。(ぼくに連絡してくれれば、著者割引でおわけします。数にかぎりあり。)
【広告文から】
白居易は病弱多病で頭痛、眩暈、眼病、半身不随、ストレスによる肺疾患にかかり・・・・
杜甫は窮貧や船上生活などにより風邪に悩まされ・・・・
李商隠は遺伝による糖尿病を患い、それによる眼疾患や腎不全・・・
柳宗元・・・環境と身の不遇の中で、散策や腹式呼吸・・・
温庭筠の詩文の過剰なまでの修飾表現は・・・アスベルガー症候群に由来する
蘇軾は眼や耳、そして痔に悩まされたが、医薬、養生への感心と知識を広く伝えようとした
小高先生は元は外科医で、豊島病院で頭頸部領域のガンの外科手術に疑問をもち、中国医学を学び、ひいては古典を研究しました。本書は、その成果ですが、科学的な視座をおもちなので、古典を読みかたもするどいのです。
付録に「蘇軾を通して宋代の医学・養生を考える」があるが、副題を「古代の気候・疾病史を踏まえて『傷寒論』の校訂を考える」とする。この中で、古代の気候特徴と流行する病気に着目し、科学的な眼で古典を読むという方法を提示している。なぜ『霊枢』で九鍼が重んじられ、さらに『難経』に九鍼もお灸も出てこないのは何故なのか。唐代にお灸が流行したのは何故なのか。それを気候面から再検討せねばとつくづく思いました。
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