「曽参くん。わしの道は一つのことで貫かれている。」「ハイ!」(里仁篇)
「ハイ」という返事をきいて、孔子は退室する。朱子は、唯は反応がす速やくて疑いを持っていない返事だという。澄んだ目で即答したのでしょう。だから、きっと安心して退室したのでしょう。
先進篇では、曽参は「魯なり」といわれる。魯は、愚かで鈍いこと。行動は遅いはずなのに、返事が素早かった。その理由は、朱子がいう「疑いをもっていない」ところにある。別な言い方をすれば、素早いということは、時間のすきまがないことである。なので、疑いを容れない。あるいは私情をはさむ余地が無い。雑念が無い。結句、行動が素早い人は、純粋である可能性が高い。
里仁篇はこうも言う。君子は、発言は遅くて(訥言)、行動が素早いのが望ましい。
都知事選では、後から立候補したほうが有利だという。それを後出しじゃんけんというらしい。その通りに、こずるそうな人達が、後から後から顔をだす。
政治をこずるい人に任せられるのでしょうか。こずるい人に懲りたはずなのに、こずるい人の戦略にはまって、またもやこずるい人を選ぶのかなあ。
個人的には真っ先に手を挙げた小池さんに委ねたい。どのような思惑をもって立候補したのかはわかりませんが、真っ先に手を挙げたところを評価したい。とはいっても、都民ではないから、投票権ないのだけど。
いずれにしても、行動のす速さを人物評価の指標としてみると、なかなかに興味深い。
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