2016年4月8日金曜日

張士傑(その2)

 張先生の治療費は高いほうです。治療時間も数分ですから、鍼数とか、時間を考えたら、非常に高価な治療費です。中国では、治ることが第一ですから、鍼数とか治療時間はさほど重視しないと思われます。
 
 日本の場合は、リラクゼーション的な意味も含めているので、治療時間も長く、場合によっては鍼数が多いかも知れません。このあたり、両国の立ち位置が違うので、良い悪いと簡単に決められません。

 ただ、治療現場としての中国の鍼事情は、なかなか興味深いものがあります。(仮)日本伝統鍼灸大学では、中国の治療現場の見学・中国の鍼の体験をカリキュラムに入れましょう。日中両方を見て、はじめて日本の良さが見えてくるはずですし、中国の良さも見えてくるはずです。中国にも行かずに批判して、日本の鍼は良いとかいっているのは、大人の態度ではありません。

 中国では、午前中の診療で100人程度は当たり前のようです。四診を精細にしている時間もなく、弁証論治している間もなく、流れ作業のように治療して、ようやっとこなせる人数でしょう。こういう状況なので、治療が定型的であったり、あまり丁寧でなかったりします。反対に、刺鍼のなめらかな一連の技術はすばらしい。迷い無い選穴や運鍼は、ほれぼれするほどです。迷っている時間もないし、もたもたしている無駄もない。まさに、「止まらないこころ」と「止まらない手先」。

 鍼が太いだとか、手技が荒いだ、そういうところばかりみないで、もっと根本的なところに着眼して、どしどし吸収したいところです。


 

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