2015年4月13日月曜日

羽柴秀吉氏没す

 今日の東京新聞夕刊に、青森県五所川原市在住の三上誠三さんが、肝硬変で、65歳で亡くなったと報じられていました。

 三上誠三さんでは知らないでしょうが、羽柴秀吉の名前で、全国、あちこちで立候補した人と言えば、思い出すでしょう。東京都知事選にもでましたし、大阪府知事選にも出たそうです。夕張市長選では、接戦を演じたそうです。一回も当選しなかったようです。

 選挙に立候補することが目的で、当選も落選も眼中にはなかったのでしょう。それにしても、負け続けの人生は、立派なものです。三上さんの人生で、実業の面では勝っていたのでしょうから、負けと勝ちとが、彬彬だったのだと思います。ほどほどに勝つのでもなく、ほどほどに負けるのでもなく、勝って、負けて、両方を抱えていた、そのところに三上さんに大人の風があったのではないだろうか思うのであります。

 一昨日、『論語』を読んでいて、文質彬彬に触れ、偶然にも三上誠三さんの訃報に接し、以上のような所感を得たのであります。文質彬彬こそが中庸なり。


 

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