2024年1月27日土曜日

『死の講義』

  橋爪大三郎『死の講義』(ダイヤモンド社)は、世界の宗教・思想がどのように死を考えているかを説いた書で、イメージ的には小百科事典である。

 仏教でいえば、バラモン教→ヒンズー教→仏教→小乗仏教→大乗仏教→中国仏教→日本仏教という歴史があり(つまり仏教前と仏教後があり)、それぞれに死の考え方が違うことを説明している。中国・日本に至っては、さらに枝分かれていているから、こうしてマッピングしてもらうととても理解しやすい。小百科的な説明なので、専門家、宗教者からはクレームがつくかもしれないが、普及という意味では、とても良い本である。

 鍼灸も、枝分かれが激しいので、お互いに意思疎通ができないし、ひいては世間に認知されにくいのであるが、『死の講義』のようなマッピングをすればよいかと思う。

 バラモン教は輪廻の考え方があり、お釈迦さまは輪廻を否定したそうである。しかし、小乗、大乗がまたぞろ輪廻を持ち出したから、のちの仏教も混乱してしまったようです。ふむふむ。

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