大燈国師(
「千峯雨霽露光冷」(千峰、雨霽(は)れて、露光冷(すさ)まじ)
「見渡す限りの山々の草木に、雨上がりの露が光り輝いている」
これに対する白隠禅師の下語(あぎょ・短評)
「君看双眼色、不語似無憂」(君、看よ双眼の色、不語は無憂に似たり)
「その目を見てごらんなさい。何も言わなければ憂いなど無いようにみえるだろう」
右の掛け軸はその下の句の「不語似無憂」と書いてあるようです。良寛が愛した句で碑にもなっていて、その拓本を購入したので、軸装してみました。
通常の解釈がなんともしっくりしないので、『老子』的に解釈してみました。
私の両眼は、雨後の山々のように、澄んでいるだろう。
私が何も語らないのは、雨後の山々が無憂(無心)なのと同じである。
(過去のいろいろなことは、雨に流されてしまったさ。)
大燈国師は禅僧。京都で乞食同然の生活をしていたが、花園天皇の帰依をうけて、大徳寺の開山となった。
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