2023年7月14日金曜日

百姓を以て、芻狗と為す

 『老子』第五章に「百姓を以て、芻狗と為す」とあり、理想的な人物は社会の人びとを「藁犬」と見なしたという意味だが、藁犬のようにぞんざいに扱ったのではなく、好き嫌いもなく、余計な感情を入れ込まないことを言っています。

 飼い犬なら、カワイイ、愛しい、いろいろ感情を込めてしまい、亡くなれば、ロス(悲壮感)にさいなまれる。その点、藁犬ならば、感情はこめず、ロスも無い。

 レイチェルさんという人が亡くなった。『老子』のこの文章を知っていたら、助かったのではないかと思う。社会と一定の距離をとる、世間に近づかない、こういうことも「藁犬的」ではないでしょうか。

 


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