2023年7月14日金曜日

4つの診療科

  日本の鍼灸は、総合診療科的だと、思います。整形外科のみならず、内科も、婦人科も、小児科も、心療内科も。大抵の先生方は、何となく対処しているでしょうが、それは大事なことですが、反面おそろしいことでもあります。それぞれの技術・知識をきちんと獲得し、きちんと対応すべきだと思います。

 内科的といえば、五蔵を中心とした治療。外科的では、九鍼を用いた治療。整形外科的では、鍼灸、マッサージを組み合わせた治療。心療内科的には、いやしの治療。というように。

 五蔵を中心とした治療は、脈診、腹診、舌診ができなければなりません。きちんと学問をし、きちんと練習する人に向いています。

 九鍼の治療は、病邪がどこに、どの深さで、どのような質を持っているか、洞察できなければなりません。敵の弱点を探ることに近いので、スポーツ経験者に向いています。

 整形外科的な治療は、触診に長じていなければなりませんが、脈診も、腹診も、洞察も、あえては要らないので、どちらかといえば簡便で、日本ではよく行われています。

 心療内科の治療は、精神的要素が絡みますので、心の事をよく学んだ人しか対応はできません。適当に学んだような治療者は、ちょっと恐い。

 このように、鍼灸治療は、なんでも対応できそうですが、実際は、向き・不向きがあるのです。

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