2014年11月17日月曜日

 昨日(11月16日)の勉強会で、「所」を学ぶ。その際、「ばかり」と読んで、「ほど」と解釈することを確認した。

 『霊枢』背兪篇に、膀胱経1行線は「相去る三寸所」とあるのが好例で、家本先生は、たしかに「三寸ほどのところにある」と訳している。

 三寸は、遵守すべき寸法である。遵守するならば、三寸を計る物差しが存在していなければならない。九鍼の規格にも、一寸六分などという数字が見えているところから、物差しは確かに存在したでしょう。

 三寸所は、物差しが存在したのに、三寸ほどというのだから、「個体差によって、反応の位置が異なるので、三寸を目安として、適宜調整せよ」という意味になる。

 のちに「三寸」として、「個体差によって、反応の位置が異なるので、三寸を目安として、適宜調整せよ」という但し書きを削除したために、反応を重んじるという取穴法はうけ継がれず、数字のみの経穴学が独り歩きしてしまったということになる。

 いずれにしても、「取穴の学」を、確立させるべきなのかも知れません。それは、経穴学と両輪を為すでしょう。

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