2014年9月8日月曜日

丹澤章八先生随筆・講演集『鍼灸の風景』

 東洋鍼灸専門学校の元の校長の丹澤章八先生が、かつて発表した随筆や、講演文をまとめた『鍼灸の風景』が刊行された。といっても軽装版である。

 昭和52年にかいた「中国針法に想う」は、中国留学の時の記録。古い時代の中国、中国鍼法がかいま見えて、とても面白い。
 平成6年に書いた「山下先生とわたし」は、師匠の山下九二夫先生への思いの重い追悼文。理想的な追悼文で、軽い追悼文しか書けない僕には、よいテキストである。
 平成20年の「鍼灸教育雑感」は、第36回日本伝統鍼灸学会学術大会の会頭講演の記録。丹澤会頭、宮川実行委員長の、東洋鍼灸専門学校あげての学会でした。昨日のことのように思い出す。
 以上3篇を含めて、都合15篇を納める。

 鍼灸の世界で、文章が書ける先生が少ない中、丹澤先生は、本人は遅筆といいながら、吟味を重ねた文章が書ける先生である。

 1冊1500円(送料別)で頒布いたします。希望者は、miyakawakouya@gmail.com にメールください。もしくは、鶯谷書院に直接お渡しすることも可能です(ただし、毎週土曜日の午後2時~5時。第3日曜日、第4日曜日の午後2時~5時。メールで確認してください)。

 文章は、いろいろなところに発信できるツールなのだが、今の鍼灸界は文章が書ける人が少なくなって、発信力にとぼしく、しぼんでいるように見える。とくに、伝統鍼灸では、それが著しい。伝統伝統鍼灸の普及発展には、書き手の育成が緊急の課題でもある。

 


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