丹塾古典部門では、張家山出土の『引書』につづき、『脈書』を読んでいるが、この医書は『内経』の下地になっているもので、原初的な医学観、身体観が記録されているので、きわめて重視すべき医書なのであります。
故島田先生には、『難經』からさかのぼって『内経』を読むな、と言われてました。それは、『難經』医学と『内経』医学は異なるものだから、『難經』医学観で『内経』を読んではならないという意味です。この観点からすれば、『内経』から『脈書』へさかのぼるのは、おそらく危険なことだろうと思う。まず、『脈書』を消化しなければならない。その上で、、『脈書』のエキスが『内経』にどのように染みこんでいったのか、その軌跡を追うことが必要なのではないでしょうか。
『霊枢』に九鍼という思想があります。これは、病気に合わせて鍼があるということで、その鍼を運用するに技術が要る、という思想です。何でも毫鍼で治療するのは、その逆で、毫鍼の技術が先にあるわけで、すべて毫鍼向けに病気を観察するということになります。『霊枢』からすれば本末転倒なのです。
しつこいようですが、九鍼の医学思想は、【病気をよく観察する→それに適応する鍼を選択する→その鍼を運用する技術を駆使する。】ですよ。
2012年3月5日月曜日
2012年2月11日土曜日
本の引っ越し
かつて、東洋鍼灸専門学校に古典研究部をつくるべく、宮川が下準備していましたが、結局は同校を辞職することになって、計画は潰えてしまいました。その下準備のための図書、個人蔵のほか、日本内経医学会蔵本が、ながらく同校の倉庫に預かってもらってましたが、本日、鶯谷書院に無事、引っ越し完了しました。
東鍼の鍵の開け閉めをしてくれた荒川先生、ほか12名の有志のお力のたまものです。この場をかりて御礼申し上げます。壁の両脇の本棚にたくさん本が並んでいる姿は、壮観です。これで、ようやっと下地ができたかと思います。
あとは、みなさんのお気持ち次第です。資料と場所ならできるだけご協力いたします。頭の中はご自分で耕して下さい。
東鍼の鍵の開け閉めをしてくれた荒川先生、ほか12名の有志のお力のたまものです。この場をかりて御礼申し上げます。壁の両脇の本棚にたくさん本が並んでいる姿は、壮観です。これで、ようやっと下地ができたかと思います。
あとは、みなさんのお気持ち次第です。資料と場所ならできるだけご協力いたします。頭の中はご自分で耕して下さい。
2012年2月2日木曜日
丹塾古典部(4)
丹塾古典部の第一部、古代文化の基礎知識。1月22日の覚え書き。「職官」を読む。
資料としては『康煕字典』編集に携わった人の地位と氏名の一覧表。『康煕字典』は張玉書の編とはいわれているが、ご本人は文部大臣みたいな人で、もちろん自ら担当してはいない。総監督というところ。実際は、28名に渡る担当者が行った。おおよその所属が翰林院で、皇帝の詔や令の草案を作る仕事で、文学にもっとも長けている軍団である。張玉書さんがそんなに偉いとは。
『医心方』を編纂したのが「従五位下行鍼博士兼丹波介」の丹波康頼であるが、「行鍼博士」という意味が長い間わからなかったが、今回判明。「従五位下」と「鍼博士」の地位で、従五位が鍼博士より高い位の場合は、職官の上に「行」をつけるのだそうで、その反対は「守」をつけるのだそうである。これで一件落着。
小さい謎が解けるのって、幸せです。
資料としては『康煕字典』編集に携わった人の地位と氏名の一覧表。『康煕字典』は張玉書の編とはいわれているが、ご本人は文部大臣みたいな人で、もちろん自ら担当してはいない。総監督というところ。実際は、28名に渡る担当者が行った。おおよその所属が翰林院で、皇帝の詔や令の草案を作る仕事で、文学にもっとも長けている軍団である。張玉書さんがそんなに偉いとは。
『医心方』を編纂したのが「従五位下行鍼博士兼丹波介」の丹波康頼であるが、「行鍼博士」という意味が長い間わからなかったが、今回判明。「従五位下」と「鍼博士」の地位で、従五位が鍼博士より高い位の場合は、職官の上に「行」をつけるのだそうで、その反対は「守」をつけるのだそうである。これで一件落着。
小さい謎が解けるのって、幸せです。
2012年1月27日金曜日
養生学講義その2
養生学講義その1は導引でした。身体を動かすことです。その基本理念は「流れる水は腐らない」です。流れる水とは、ずばり血流を指します。手足首腰がなまらないように、適宜に動かしたり、のばしたりするメンテナンスを導引といいます。一定の術式にそって行います。
馬王堆医書でも張家山医書でも、導引の書と、十一脈の書が、同時に出土していますから、脈とは血流ととても近い概念だと考えられます。その後、血流のはたらきがいくつかわかるようになり、そのはたらきを気と表現して、のちに脈には気が流れると解釈し直したのだとおもいます。
つまり、流れるという現象をみたのと、はたらきをみたのとの違いでしょう。
というようなことを考えた一週間でした。
その2は、食養生です。
馬王堆医書でも張家山医書でも、導引の書と、十一脈の書が、同時に出土していますから、脈とは血流ととても近い概念だと考えられます。その後、血流のはたらきがいくつかわかるようになり、そのはたらきを気と表現して、のちに脈には気が流れると解釈し直したのだとおもいます。
つまり、流れるという現象をみたのと、はたらきをみたのとの違いでしょう。
というようなことを考えた一週間でした。
その2は、食養生です。
2012年1月20日金曜日
養生講義その1
セミクローズドであるが、東洋鍼灸専門学校2年生対象に、鶯谷書院書院で、養生学の講義をします。シラバスにも掲載されている授業でしたが、同校の都合により教科からはずされました。期待してくれた学生のために、コマ数は少ないけど、講義をすることにしました。
土曜日10時~3時。の3日間。90分授業で言えば、6コマ分です。
養生学が東洋医学の枠組みに入ったのが、唐・孫思ばくの『千金方』からであり、これを踏んで、我が国の『医心方』も日本人の養生学を確立しました。
このような叡智を受け継がないで、たんに鍼灸学だけを学んでいるだけでは、東洋医学の大きさ、深さ、そして遠くを見つめるまなざしは、理解できないと思います。
カリキュラム的には窮屈だろうけど、鍼灸だけでなく、湯液、養生を教える専門学校が、いつしかできるのを期待しながら、養生学の講義をしたいと思います。
土曜日10時~3時。の3日間。90分授業で言えば、6コマ分です。
養生学が東洋医学の枠組みに入ったのが、唐・孫思ばくの『千金方』からであり、これを踏んで、我が国の『医心方』も日本人の養生学を確立しました。
このような叡智を受け継がないで、たんに鍼灸学だけを学んでいるだけでは、東洋医学の大きさ、深さ、そして遠くを見つめるまなざしは、理解できないと思います。
カリキュラム的には窮屈だろうけど、鍼灸だけでなく、湯液、養生を教える専門学校が、いつしかできるのを期待しながら、養生学の講義をしたいと思います。
2012年1月13日金曜日
論語(2)
個人的に論語を読み始めて、10年くらい。東洋鍼灸専門学校の課外学習に論語をとりあげて、5年くらいでしょうか。これくらい時間が経っているのに、半分も読み終わっていません。かかれている内容を、体験を通して読みたい、という望みがあるので、残り半分を読みおわるのは、だいぶ先でしょう。解説本2~3冊読めばいいのでしょうが、その表層的な読み方が好みじゃないので、行ったり来たり、出たり入ったりしながら読んでいるわけです。それから、論語を懐疑的に読む人もいますけど、知識として読んでいる人はそれでいいのでしょうけど、ぼくは盲信的によんでいます。良いとか悪いとかの選別が煩わしいし、そういう心で読むのも後ろめたい。
ところで、東洋鍼灸専門学校での課外学習の論語は3月でおしまいです。今まで、ご参加いただいたみなさんに感謝いたします。みなさんがいなければ、熱心に読まなかったと思います。みなさんのおかげで論語を繰り返し繰り返し読むことができ、深耕できたことが、自分の宝でもあります。
古典は拙速に読んではならない、というのが僕の信条です。同じ文章でも、こちらの体験度、知識度に応じて、解釈が変わってきます。その解釈が変わるところが、じつに楽しいのであります。
それでも、古典全体の内容を知るためには、速読は必要ですが、速読で終わないようにしましょう。
ところで、東洋鍼灸専門学校での課外学習の論語は3月でおしまいです。今まで、ご参加いただいたみなさんに感謝いたします。みなさんがいなければ、熱心に読まなかったと思います。みなさんのおかげで論語を繰り返し繰り返し読むことができ、深耕できたことが、自分の宝でもあります。
古典は拙速に読んではならない、というのが僕の信条です。同じ文章でも、こちらの体験度、知識度に応じて、解釈が変わってきます。その解釈が変わるところが、じつに楽しいのであります。
それでも、古典全体の内容を知るためには、速読は必要ですが、速読で終わないようにしましょう。
2012年1月2日月曜日
お正月の感想
学生時代食べたラーメンは、なぜかほうれん草、なると、シナチクがトッピングされ、どこでも同じ味だでした。おいしくも無かったなあ。そんなラーメンからみると、今のラーメンには「よく頑張った」と賞賛を送りたいくらい進化しました。どうでもいい存在から、ぜひ食べたい、並んでも食べたいと言わしめた、その努力に敬意を表したい。
古典もそうありたい。古典を読んでみたい、並んでも読んでみたい、3食減らしても読みたい。みなさんに、そう言われるように、今年はトライしますそ。
古典もそうありたい。古典を読んでみたい、並んでも読んでみたい、3食減らしても読みたい。みなさんに、そう言われるように、今年はトライしますそ。
登録:
投稿 (Atom)