2013年4月30日火曜日

吾が好むところに従わん

金持ちになれるのならば、賎しい仕事でもする。金持ちになれないのなら、自分の好きなことをしよう。(『論語』述而篇)

金持ちと偉くなるのは誰しも望むところで、私も正当な方法で金持ちになり偉くなったら、そこに留まっていたい。(『論語』里仁篇)

 聖人孔子といえども、『論語』の中の孔子は、もし成れるのならばと金持ちをあこがれる。『論語』のおもしろさは、等身大の孔子と対話できることにある。孔子が語った気の利いた言葉が、名言に格上げされて、そして讃えられているが、そこまで持ち上げなくて、日常の言葉として読んでも、なかなか面白い。

 この前(4/27)の朝刊の広告に、ホリエモンの『金持ちになる方法はあるけれど、金持ちになって君はどうするの?』という面白いタイトルの新刊があった。金持ちになったことが無いから、金持ちに憧れるけれど、金持ちになってみると、いろんな苦労があるのでしょう。見知らぬ世界だから憧れるが、実際に行ってみれば大したことないのかも知れない。

 そういう体験、ありませんか?

行楽で、温泉に行ったり、美味しいもの食べたり、観光したり、まるで極楽浄土みたいだけれど、ぼくは、旅行に行って、極楽浄土だと思ったことは無いなあ。美味しいのに当たったことはないし、お風呂は好きじゃないし、広いから平泳ぎするだけだし。そんななら、近くでラーメン食べて、プールに行くほうが、よっぽど極楽浄土だ。

そうすると、あまり先のこと期待しないで、毎日を極楽浄土にするほうが、現実的ではないか。極楽浄土が、西方の彼方にあるのではなくて、足元にあるよ、とは誰かが言ってたような・・・

「自分の好きなようにしよう」とは、孔子おじさんいいこと言うなあ。

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