『百味箪笥』を読むと、『傷寒論』は完璧な医書、とある。
「傷寒論は、まさに類型診断学の極致というべきものであって」と。
「すでに用済みの古代の書」というような人は、つまみ食いしているのである。
魂を込めてよまない限り、その本質がわからないのである。だから、江戸時代の先生方は、熱心に読んだ。単なる文献ではないから、つまみ食いは無益である。
中西深斎(1725~1803)は、38歳で吉益東洞の門下になり、『傷寒論』の重要性に覚醒し、医院を閉鎖して『傷寒論』研究に没頭した。30年かけて、『傷寒論弁正』をあらわした。一生を賭した『傷寒論弁正』の崇高さには、だれも近づけはしない。
一生を賭けて『内経』を読む。残りの人生は、そうありたい。
0 件のコメント:
コメントを投稿