2020年3月31日火曜日

ネルドリップ

 3月は、勉強会が中止になって暇があったので、引き出しに放置されていた「ネルドリップ」に挑戦。今まで、洗って水につけて保管(夏場は冷蔵庫)という手順が面倒そうでやらなかったのです。時間もあることだし、挑戦。

 びっくり。蒸らしのとき、コーヒー豆がドーム状に膨らむではないですか。ぷーっと。いとも簡単に。ペーパーではうまく行かなかったのに。そしたら美味しいく淹れることができました。いとも簡単に。ペーパーで苦労したのは何だったのか。

 ペーパーで代用してもいいかも知れないけど、代用しないほうが良いです。「ここで鶏ガラだしをいれてください」と言い、「インスタントの鶏ガラスープでもいいですよ」と言うけど、よくないのは明らか。

 良い道具、良い材料、良い手順。良い勉強しました。

 

 

2020年3月29日日曜日

陰陽―工夫せねば

 鍼灸師さんのHPをみると、金太郎飴のように陰陽が書かれています。教科書から丸写しして何が楽しいのか。

 陰と陽に分けるのは分からないでもないが、もう少し工夫があっても良いかと思います。

 昔の中国は2季だったので「春秋」で1年を表していたそうです。今は「春夏秋冬」の4季で1年を表しますが、「春夏<長夏>秋冬」の5季で1年を表していた時代もあります。また4季の間に「土用」を入れた時代もありました。それぞれ、実情に合わせて工夫していたようです。

 陰陽ですが、これでは足りなくて、陰中に陽があり、陽中に陰がありと、合計4分されたわけです。これは、男性に女形(歌舞伎)、女性に男役(宝塚)があるのとよく似ています。しかし、いまでは、LGBTが有るわけですから、男が陽、女が陰とすましている場合じゃないのです。
 
 昔の概念を押しつけては、今の人には拒否されるでしょう。それが、今の学生に「東洋医学概論嫌い」が多い理由だと思います。昔の概念はそのままにしておいて、今風な工夫も必要だと思います。
 

2020年3月25日水曜日

黒い食パン

 近所に、黒い食パン屋さんができました。お客さんがならんでいたり、完売していたりで、いい調子のようです。患者さんからもらい、たべてみましたが、ymzkパンとあまり変わらないような・・感じです。柔らかくて蒸しパンみたいでした。

 仙台地方には「がんずき」という蒸しパンがあります。今でもあるか知れませんが。柔らかいパンをたべると連想してしまいます。ちなみに、広瀬川にかかる(仙台城に向かう)大橋のたもとにお店があったのを思いだしました。40年くらい前の話ですが。
 
 好みは、外側がせんべいのように焼けたパンで、ペリペリ剥がしながらたべると美味しいのです。最後に白い中身だけが残ります。もったいないから食べますが、たべなくても良いです。



 

老子ノート

 衣服の断捨離ついでに、5年前の老子ノートを廃棄しました。鶯谷の勉強会で使ったものですが、池田知久先生の著書を読み出して理解が深まったので、5年前のノートは役に立たなくなりました。

 日本内経医学会での『霊枢』講義も20年目に入りますが、19年前の講義ノートは、ほとんど役に立ちません。一生懸命やったのですが、トンチンカンなのです。3~4年前のものでも、見直さなければなりません。そういう意味で、いつまでも、東洋学術出版社の『現代語訳』なわけではないのです。

ユニクロ

 隣の駅のイオンモールにユニクロが入っていて、コロナ騒ぎの前は、毎日のように新聞折り込みが入っていたのですが、ちかごろパッタリ入ってきません。いろいろあるんでしょうね。

 ところで、ユニクロ製品は、まあ安くて、軽くて、機能が良くて、たいへん良いです。冬はダウンを着ていますですが、着慣れると、今までのコートや、上着(ジャケット)というのが重くて、着なくなりました。ストレッチのズボンははき慣れると、伸びないのは窮屈になって、だんだんはかなくなりました。

 というわけで、少しづつ断捨離しています。断捨離といっても、衣服は買わないほうなので、20年~30年前の衣服を断捨離するのですが(体型がかわらないのでいつまでも着られるのです)・・・

2020年3月20日金曜日

説文解字注

今は亡き井上雅文先生が、今は無き原塾で、霊枢講義を始めたとき、『医古的基礎』を材料にして、本格的な古典の読み方を講義してくれました。

 古典を読むときに必要な工具書(辞典、索引など)を取り上げ、『説文解字』を読むなら、段玉裁の『説文解字注』を読まねばならないというようなことをおっしゃったので、そのとき購入したものが写真。30年以上も前のこと。表紙がばらけたので、テープで補強してあります。

『説文解字注』を買ったら、本格的な古典の勉強ができると思って、わくわくしました。なので、だいぶ、入れ込みました。基礎体力がついて古典研究が面白くなったのです。

 大島正二『辞書の発明』(三省堂)に、42歳で始めて73歳で書き上げるまでの、涙ぐましい、痛々しい、『説文解字注』の道のりがかいてあり、感動しています。
 
 工具書をきちんと読む、扱うことは、基礎体力のようなもので、基礎体力なくしては古典研究は成立しないと思っています。井上雅文先生は、潜在意識を、古典の勉強に方向づけた大恩人なのです。


2020年3月16日月曜日

高さも高い

民謡「大漁唄い込み」
 松島の、さ-よ-、瑞巌寺ほどの、寺もないとえ。
 富山は、さーよー、高さも高い、名所山とえ。

富山(とみやま)は、松島四大観のひとつで、麗観といわれる名所の山です。標高は、117メートル。ま、丘ですね。高さも高いとは、まあ大げさ。しかし、よく考えてみると・・・

1 大げさに表現してみた
2 他の仲間(四大観)より高い。
   大高森(壮観)106メートル 
   多聞山(偉観)56メートル
   扇谷(幽観)56メートル。
3 作詞者が、本当にそう思っていた
   宮城県で高い山は県境近くにあり、遠くから見ることはできるけど、
   実際に上ったのは富山だけだったので、本当にそう思っていた

 いろいろ考えてみたけど、答えは3だと思う。
 「高さも高い」は素朴にそう思っているのです。ほほえましい。


2020年3月13日金曜日

ミタス

ミタス
ハイミー
味の素
いの一番
フレーブ


 ふと、ミタスということばを思い出しました。子供のころにあった化学調味料(今はうまみ調味料という)ですが、「うまみ調味料協会」で調べてみると、ミタス、ハイミーなどの往年の選手は、いまでも現役で活躍しているようです。いわゆるアミノ酸調味料なのですが、最近は酵母エキス発酵調味料というのが出回っているようです。
  
 いかにも天然由来の調味料のようなネーミングですが、化学調味料であることには変わらないようで、200Kgの素材に対して、わずか200g(0.1%)の酵母エキスを加えるだけで、鰹節や昆布よりずーっと濃い旨味を人間の舌に感じさせるらしいですから、最強のようです。たとえば・・・

ほんだし
食塩、砂糖類(砂糖、乳糖)、風味原料(かつおぶし粉末、かつおエキス)、酵母エキス、小麦たん白発酵調味料、酵母エキス発酵調味料、調味料(アミノ酸等)

 絶妙なネーミングだし、かつおぶし粉末が多くて、天然のだしをイメージしますしが、少なくとも最後の2つは化学調味料であり、添加は少量らしいですが、圧倒的な力を発揮しているのです。さすがにうまく作ってます。

 ふと思い出したミタスから「何事もよく調べなければわからない」という教訓をいただきました。

 






東川口階段クラブ

 1月に痔の手術をし、そのリハビリの一環で、ちかくの階段を上り下りしています。週に2回くらいでしょうか。だいたいは400段ですが、昨日は500段にしてみました。

 いままで、孤軍奮闘でしたが、昨日は、2人の同好の士とすれ違いました。そこで、東川口階段クラブを(妄想で)結成してみました。何度かすれ違ったら、挨拶してみようかと思っています。

 明るい内は、ちかくの丘の上に上る階段を使い、暗くなったら、不審者と思われそうなので、地下鉄の階段を使っています。住んでいる人ならば、マンションの階段でもいいのです。

 鍛えられるのは、ハムストリングと大臀筋です。地上歩行では大臀筋はほとんど使わなず、年とともにおしりが寂しくなっていたので、復元が期待できるかも知れません。

2020年3月12日木曜日

楽焼(風)の茶碗

左は、和物の楽焼風の茶碗。右は、唐物の天目茶碗。

 抹茶は禅僧が鎌倉時代に持ち込んだものだが、初めは右の唐物を使っていて、後に朝鮮物に変わり(抹茶用ではなくて、日用品を代用)、さらに抹茶用に工夫してできたのが和物で、その1つが楽焼。

 写真の2つを使って違うのは、茶筅使ってみると、楽焼が底が広くて、まぜやすく、天目茶碗は、底が狭いので、茶筅が窮屈で、まぜにくいのです。鎌倉時代の茶筅は、もっと細かったかもしれません。

 質感でいえば、天目茶碗は目が詰まっていて固く焼かれていますが、楽焼風は目があらく柔らかに焼かれていて、朝鮮物と似ています。扱いが悪いとすぐ割れるでしょう。

 写真は、真(本当の姿)を写すと書きますが、見た目だけでわからないことがいっぱいあります。やはり自分の五感で確認すべき。しかし、思い込みがあったり、偏っていたりしては、本当の姿をとらえきれませんから、真実を観ることは本当に難しいのだと思います。

 映像またしかりです。写真や映像をみただけで、わかったようなことを言う人は、なんともあやしいのです。中国に行ったことも無いのに、知ったように中国の話をする人がいたら、あやしいのです。

 



2020年3月8日日曜日

名塔

平成27年の『大法輪』のカラー口絵「美しい墓を作る」という中の写真が、右のもの。

 解説文は、「今治市にある「覚庵五輪塔」(鎌倉時代、国の重文)。石材、石塔に携わる人は必ず訪れるという名塔」という。

 といわれると、一度は、見てみたいものです。

2020年3月7日土曜日

医道の日本の連載

 現在の連載は、古典から鍼灸師の仕事を見直すと題して、2018年2月号から始まり、25回目を数えます。26回目は、校了です。

 反応① 福岡県の東洋医学気血研究会では、この連載を読む会をしているとのこと。毎年8月の夏期セミナーに参加している縁ですが。

 反応② 首藤傳明先生からの手紙の中で、「医道の日本誌の連載、毎回勉強してます」とあり、うれしい限りです。

 パラパラながら反応があれば、執筆に力がはいります。いずれにしても、7月廃刊ですから、連載29回が最後です。だらだら続けてきたので、それまでに総括しておかねばなりません。

2020年3月3日火曜日

医道の日本 廃刊

 医道の日本の今月号に、「7月号を最後に廃刊する」という紙1枚が入っていました。雑誌が苦境なのは、今に始まったことではないので、よく頑張ったと思います。この世界に入った頃は、情報源は、医道の日本しかなくて、だいぶお世話になりました。

 自慢ではないですが、初代、二代、三代、それぞれ社主は見たことがあります。お話したことはありませんが。初代は、いろいろな所に顔をだして、積極的でした。湯島聖堂で行われる神農祭(11月23日)でも、何度かお見かけしました。単に雑誌を購読しているのではなく、あの社主が発行している雑誌だから購読している、という側面もあるのではないでしょうか。そういう意味で、当代が、あまり表に出てこないのは、残念なのです。

 僕には「いつかは、医道の日本に投稿するぞ」という思いがありました。いつしか『史記』扁鵲倉公列伝の連載をしたりし、今も連載を持っていますが、池田政一先生と首藤傳明先生とで、同じ誌面を賑わしているのが、夢のようです。両氏とも、はじめて医道の日本を読んだ時から執筆していましたから。

 最終号は、どういう内容になるんだろう。結構、たのしみ。