2012年1月27日金曜日

養生学講義その2

養生学講義その1は導引でした。身体を動かすことです。その基本理念は「流れる水は腐らない」です。流れる水とは、ずばり血流を指します。手足首腰がなまらないように、適宜に動かしたり、のばしたりするメンテナンスを導引といいます。一定の術式にそって行います。
 馬王堆医書でも張家山医書でも、導引の書と、十一脈の書が、同時に出土していますから、脈とは血流ととても近い概念だと考えられます。その後、血流のはたらきがいくつかわかるようになり、そのはたらきを気と表現して、のちに脈には気が流れると解釈し直したのだとおもいます。
 つまり、流れるという現象をみたのと、はたらきをみたのとの違いでしょう。
 というようなことを考えた一週間でした。
 その2は、食養生です。

2012年1月20日金曜日

養生講義その1

セミクローズドであるが、東洋鍼灸専門学校2年生対象に、鶯谷書院書院で、養生学の講義をします。シラバスにも掲載されている授業でしたが、同校の都合により教科からはずされました。期待してくれた学生のために、コマ数は少ないけど、講義をすることにしました。
 土曜日10時~3時。の3日間。90分授業で言えば、6コマ分です。
 養生学が東洋医学の枠組みに入ったのが、唐・孫思ばくの『千金方』からであり、これを踏んで、我が国の『医心方』も日本人の養生学を確立しました。
 このような叡智を受け継がないで、たんに鍼灸学だけを学んでいるだけでは、東洋医学の大きさ、深さ、そして遠くを見つめるまなざしは、理解できないと思います。
 カリキュラム的には窮屈だろうけど、鍼灸だけでなく、湯液、養生を教える専門学校が、いつしかできるのを期待しながら、養生学の講義をしたいと思います。

2012年1月13日金曜日

論語(2)

個人的に論語を読み始めて、10年くらい。東洋鍼灸専門学校の課外学習に論語をとりあげて、5年くらいでしょうか。これくらい時間が経っているのに、半分も読み終わっていません。かかれている内容を、体験を通して読みたい、という望みがあるので、残り半分を読みおわるのは、だいぶ先でしょう。解説本2~3冊読めばいいのでしょうが、その表層的な読み方が好みじゃないので、行ったり来たり、出たり入ったりしながら読んでいるわけです。それから、論語を懐疑的に読む人もいますけど、知識として読んでいる人はそれでいいのでしょうけど、ぼくは盲信的によんでいます。良いとか悪いとかの選別が煩わしいし、そういう心で読むのも後ろめたい。
 ところで、東洋鍼灸専門学校での課外学習の論語は3月でおしまいです。今まで、ご参加いただいたみなさんに感謝いたします。みなさんがいなければ、熱心に読まなかったと思います。みなさんのおかげで論語を繰り返し繰り返し読むことができ、深耕できたことが、自分の宝でもあります。
 古典は拙速に読んではならない、というのが僕の信条です。同じ文章でも、こちらの体験度、知識度に応じて、解釈が変わってきます。その解釈が変わるところが、じつに楽しいのであります。
 それでも、古典全体の内容を知るためには、速読は必要ですが、速読で終わないようにしましょう。

2012年1月2日月曜日

お正月の感想

学生時代食べたラーメンは、なぜかほうれん草、なると、シナチクがトッピングされ、どこでも同じ味だでした。おいしくも無かったなあ。そんなラーメンからみると、今のラーメンには「よく頑張った」と賞賛を送りたいくらい進化しました。どうでもいい存在から、ぜひ食べたい、並んでも食べたいと言わしめた、その努力に敬意を表したい。
 古典もそうありたい。古典を読んでみたい、並んでも読んでみたい、3食減らしても読みたい。みなさんに、そう言われるように、今年はトライしますそ。