2023年8月31日木曜日

秋月城

 佐賀の講演のついでにと、秋月城によってきました。

 安西水丸著『小さな城下町』に紹介されていましたので、いつか行こうと思っていました。(人の奨めには、弱いのです。)

 ネットで動画をみたり、地図で予習はしていったのですが、実際とはだいぶ差がありました。行ってみて良かった。たとえば、桜並木の、さくらの香りは、このあたりのとはだいぶ違います。あと、湿気、空気の重たさ、こういうのも、実際に行かねばわからないこと。

 時間に余裕があれば、一日中、歩いてみたい。今は田んぼになっているけど、当時はお屋敷だったようで、そんな風景をイメージしながら。

2023年8月30日水曜日

「こころに劇的、漢方薬」

 27日に、佐賀で講演してきました。時間に余裕をもたせたので、本棚から、益田総子著「こころに劇的、漢方薬」(同時代社、1999年)をとりだしもって行きました。20年ほど前にかった本ですが、いちども読まずにいました。ちかごろ「こころ」に興味を持ちだしましたので、ナイスなタイミングでした。

 心身症の症例を、小説風にしたててありますので、とても読みやすく、読み終えることができました。漢方薬を処方していますから、鍼灸に応用しにくいのですが、ヒントにはなります。心因-症状の関係ではなく、心因-体の歪み-症状ということにすれば、体の歪みをターゲットにした漢方治療ができるのです。症例では、体の歪み用の漢方と、症状用の漢方・洋薬を使いこなしています。

 鍼灸も同じようにできれば、心身症にも対応できるのでは、と一筋の光明がみえてきました。

 本書のような鍼灸書もほしいところですが、書き手はいないでしょうね。臨床家は多いのですが、普及家、政治家、教育家など、多方面にわたる人材がいないと、広がらないですねえ。

2023年8月25日金曜日

遠藤次郎先生亡くなる

 22日に、元理科大教授の遠藤次郎先生が亡くなった。80歳とのこと。去年の8月の北里の研究会でお会いしたときは、元気そうでした。今年の1月にお会いしたときも元気そうだった、という人もいます。

 昨年から今年にかけて、知人が、相次いで他界しました。平均すれば、70歳で、古来希なりといわれる年齢ですから、ほど良いのかもしれません。

2023年8月17日木曜日

沢庵宗彭

  9月23日(祝)に、はじめての東洋医学歴史講座を受け持つことになり(60分)、沢庵宗彭を取り上げるため、ここ数日、部屋にこもっています。これから、講義・講演が毎週つづき、9連戦となります。夏休みは、その準備で無くなるのです。

 夏休みといえば、高校野球。むかしは、東北の出場校は、1回戦、2回戦で、姿を消していましたが、近頃は、場合によっては決勝まですすむので、たのしみです。今日も、仙台育英が、履正社に勝ちました。大阪の高校は強豪だから、昔なら大差で負けていたのです。

 子どもが小学生のときは、毎日、プールにつれていきました。子どもと一緒に、まっくろになっていました。

 沢庵宗彭は、禅僧ですが、医学の心得もあり、医の大家とも交流し、打鍼の御薗意斎の弟子でもあるし、鍼家とも交流しています。身分を問わず、仕事を問わず、交流できる人ですから、心がとても広いのです。そんな人を紹介できるのですから、ありがたい機会なのです。

2023年8月12日土曜日

晩景・晩方

 和田東郭『蕉窓雑話』を読んでいたら、「今、晩景より甚(はなはだ)容子あしく」という文章があり、子供のころの方言で夕がたを「ばんげ」と言ったことを思い出しました。漢字に当てれば「晩景」になるのかも。「晩方」(ばんかた)とも言っていました。

 ちなみに、日が暮れてからのあいさつ「お晩でがす」といいます。ついでに、さようならは「お明日」(おみょうにち)(女子ことば)といいます。

「朝餉」(あさげ)に対して、夕方の食事を「晩餉」(ばんげ)ともいうらしい。

 言葉によっては、京都と宮城はおなじものがあるようです。



2023年8月10日木曜日

三国町暑い

  福井県坂井市の三国町で、8月9日、39・7度を観測したという。海岸の町なのに、暑いのです。行ったことがある町なので、驚いています。

 福井駅から、えちぜん鉄道にのって、終点。谷野一栢が書いたと言われる「天の図」を所蔵している瀧谷寺を訪れたことがあります。たぶん、その前年に、多賀大社での講演で「瀧谷寺」を「りゅうこくじ」と読んだら、武田時昌先生から「たきたんじ」と読むのだと指摘されて、字面を追った学問はイケない、現場に行かねばという思いが強まったのです。

 以前に「谷野一栢の研究」を取り上げましたが、福井県のあちこちには、取材でだいぶ行きました。研究者でもないのに、研究者のまねごとをして、だいぶ道楽しました。

2023年8月7日月曜日

豊岡市

  兵庫県の豊岡市は、5日に、39.4度を記録した、とニュースで流れました。大阪での講演のあとによく行きました。尊敬する沢庵宗彭の生地で、旧町名は但馬町です。合併しておおきな豊岡市になりました。但馬町は、列車の便はなく、豊岡市からバスでいきました。

 途中、円山川を通りますが、2003年の台風で堤防が決壊したところです。冬季は積雪も多く、夏期も暑いようで、意外にも、四季を通じて、自然災害が多いところです。

 たぶん3回、あるいは4回は行っていると思います。今年あたり、隙をみて、行こうと思っています。


2023年8月1日火曜日

山田方谷

  23日の広島での講座の前に、備中高梁を観光しました。

 街の売りは山田方谷という漢学者で、大河ドラマ化を望んでいるようです。山田方谷記念館もあって、やるきは満々のよう。記念館は、方谷の子孫が館長を務めています。

 しかし、人口減も著しく、岡山県の自治体では、ワースト3だそうです。

 山田方谷の元には、二松学舎大学をつくった三島中洲も学んでいます。長岡藩の河井継之助もはるばる学びにきたそうです。二松学舎大学と連繋して、儒学シンポ、儒学合宿などやったら面白そう。お城に泊まれたら、なお結構。

 あまり暑かったので、備中高梁城には、登りませんでした。盆地だから、暑いのだそう。広島も暑かったし、日本中どこいっても暑い。