2021年4月25日日曜日

近江の永源寺

 宣言が出る前にと、すき間をついて、近江の永源寺に行ってきました。留学僧の寂室元光が開山の、臨済宗のお寺です。1361年。

 建物は、江戸時代に建て直されていますが、境内は、当時のままですから、往事をしのぶには十分です。

 31歳で中国に渡り、37歳で帰国しました。永源寺の開山になったのは71歳です。無くなったのは78歳。死んだら、この寺は壊してくれ、壊せないなら誰かにあげてくれ、と遺言したそうです。

 境内に入るのに大歇橋(だいけつきょう)を渡ります。変わった名前だなと思っていたら、昨日読んでいた有馬頼底『茶席の禅語ハンドブック』にヒントが書いてありました。

「求心歇処、即無事」(臨済録)

 求心 歇(や)む処、即ち無事なり。

 つまり、追い求めるのを、この橋で止めよ。橋を渡れば、さあ、修行だ。

 そういう意味なのかと思いました。

 帰りに、政所茶(まんどころちゃ)を買ってきました(番茶)。「宇治は茶所、茶は政所」といわれるような古くからの茶の産地とのこと。通販でも売っていますが、買うときは、再訪したいと思います。よいお寺でした。

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