「若きときの学問は、煙草のけふりとなれる人多し。晩学ならでは身に染ぬものなり。昔より晩学して名誉となりし人、王羲之をはじめ、和漢あげて算えがたし。今、世間の人多くは、諸術諸芸とも、口には其理屈を説ども、其学ぶ処は中途半にて、俗にいう幽霊なり。幽霊は腰より下はなしといふ。何事も腰なく踏張りなきを幽霊仲間といひ、常に格別の抜け出たる芸術もなく・・・」
現在読んでいるもので、感銘を受けたところ。
儒教を語り、道家を語るのは、ちょっと調べればできるが、語る前には、『論語』も『老子』もきっちり読んでおきたい。東洋医学を語るにも、『素問』『霊枢』をきっちり読んでおきたい。
「晩学して、身に沁み込ませるべし」
じゃないと、芸術・技術が抜け出ない。滲みる言葉でした。
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