2021年2月21日日曜日

鳥の鍼灸治療

 山脇東門の『東門随筆』に、

南都の天満という所に大成(だいなる)鳥屋あり。此(この)主人、鳥の病を療(いえ)るに、毫鍼をさし、灸もすえて治する也。甚(はなはだ)上手(じょうず)成故(なるゆえ)、大坂あたりの鳥屋抔(など)より大切の鳥の療治を頼(たのむ)よし。

とある。鳥屋なら誰でもできそうであるが、そうでは無いらしい。努力だけでは、なしえないこともあるようである。ようするに、天分というものである。

 以前に、患者さんが、旦那は野鳥を飼育するのが上手だ、と話していた。野鳥を飼育するのは、誰でもできるものではないという。やはり天分なのでしょう。

 鍼灸でも、天分のある人の治療は、格別のものがあると思う。僕の後に島田先生の見習いになった〇屋さんという人は、ツボが見えると言ってました。指先に感じる人もいるらしい。こういうのも天分だろうとおもう。

 天分なのかどうかは、同じ道を歩んでみて、結果として、天分が有ればよし、天分が無かったならばあきらめるしかない。


0 件のコメント:

コメントを投稿