金谷武洋『英語にも主語はなかった』(講談社選書)第1章「神の視点と虫の視点」
日本語を話す人は虫の視点を持ち、英語を話す人は神の視点を持つ、という。地上をゆっくり歩み、廻りの情景がよくみえるのが、虫の視点。天上を飛び、全体がよく見えるのが、神の視点。
神の視点の神については子細にわからないが、大局的な視点と表現するのがいちばん近い。目先のことは気にならず、おおざっぱに見えるだけである。
虫の視点は、局面的な視点と表現するのが一番ちかい。目先のことが気になり、細かに見えてします。自分が中心にいる視点である。
こうしたことを知りながら、村上春樹の「一人称単数」(という短編集)をよんだら、まさに虫の視点であり、まさに日本文学である、ことがすぐわかった。
ということは、自分の鍼灸治療も、虫の視点だったなあ、と反省。もうちょっと大局的な視点をまぜたい。
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