買いました。『初期仏教キーワード』(サンガ)。153ページの半分が、心の解説です。なんとも、細かに、心を分類整理してあります。これを読むと、無心ということがどういう意味なのか、よく分かります。
仏教が北伝して中国に渡り、845年に「会昌の廃仏」で中国の仏教は徹底的に弾圧され、残ったのが民間宗教の浄土教と、南方の山で活動していた南宗禅のみ。その南宗禅が日本にやってきて、日本禅宗となったのです。なので、初期仏教の無心は、紆余曲折して日本に到達したので、相当わかりにくくなっていたのだと思いました。
ましてや、南宗禅は頓悟(突然悟る)を標榜してました。廃れた北宗禅は漸悟(次第に悟る)を唱えてました。丁寧に説明されて悟るのですから、初期仏教に近かったのかもしれません。
要するに、日本禅宗は、以心伝心といって、言葉たらず。これは、中国禅宗が老荘思想の影響を強く受けていたからなのでしょう。いずれにしても、無心は「初期仏教」を読むと、よくわかります。まあ、わかったところで、無心の境地にはいけないのですが。
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