2019年11月11日月曜日

賭け事



 新潟県の名医、尾台榕堂(1799~1871)は、父親から賭け事を禁じられていました。囲碁・将棋といえども、容赦なかったようです。そんなエピソードが漫画になっています。賭け事に熱中するあまり、医事がおろそかになる、と言ってます。
 それから、物事の判断に、賭けぐせがでるのです。それが過ぎると、弁証を立てるのに主観的になって、場合によっては、一か八かになるわけですから、医療人としては失格でしょう。

 高校生の時、懸賞に応募して景品が届いたときに、父親から「そういうことはするものではない」と叱られましたが、ようやっと、その意味がわかりました。

「富みと貴きは、是れ人の欲するところなり。其の道を以て之を得るにあらざれば、処らざるなり」(『論語』里仁篇)とあるように、不当な方法で得る富みと貴きには興味がない、というようである。

 つまり、富みは働いて得るもので、懸賞を当てて得ようというのは、不当な方法であり、よこしまな心を育ててしまうのでしょう。

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